freee会計の銀行口座・クレジットカード同期方法と「同期できない」ときの対処
freeeの時短効果の大半は、銀行口座とクレジットカードの同期で決まります。ただし同期できる口座の件数はプランごとに上限があり、法人プランでは20件・50件・100件と分かれています。そして同期が止まる原因のほとんどは、金融機関側の認証方式の変更とパスワードの有効期限切れです。設定手順と、止まったときの対処をまとめて整理します。
監修:佐藤公認会計士・税理士事務所/最終更新 2026-08-27
同期の設定手順
設定そのものは数分で終わります。つまずくのは手順ではなく、同期の開始日をどこに置くかという判断のほうです。
実務では、登録を始める前に、同期する口座とカードを一覧にし、ネットバンキングへ入れることを確かめておくと作業が止まりません。登録後はすぐに明細の範囲を見て、期首より前の取引が混ざっていないかを確認します。想定と違う期間が表示されたら、そのまま仕訳を進めず、同期の開始日と取り込み済みの範囲を見直してください。最初の確認を済ませてから自動で経理へ進むと、後で多くの明細を戻す手間を避けられます。
口座を登録する
口座一覧の画面から金融機関を検索して選びます。同じ銀行でも法人向けと個人向けでサービスが分かれていることがあるので、契約しているサービス名で選んでください。
ネットバンキングの情報を入力する
金融機関のログイン情報を登録します。ネットバンキングを契約していない口座は同期できないため、先に契約が必要です。
同期の開始日を決める
期首(事業年度の初日)に合わせるのが基本です。ここを適当に決めると、期首前の明細まで取り込まれて二重計上の原因になります。
自動で経理で仕訳にする
取り込まれた明細に勘定科目を当てて登録します。同じ取引先は学習されるため、2か月目からは確認だけで済むようになります。
事業用の口座を分けるのが先
生活費と混ざった口座をそのまま同期すると、スーパーの買い物も家族への振込もすべて取り込まれます。ひとつずつ「これは事業ではない」と処理していくことになり、事業主貸・事業主借だらけの帳簿ができあがります。
開業のタイミングで事業用の口座と事業用のクレジットカードを1つずつ用意しておくと、この作業がまるごと消えます。年間で数時間の差になります。
同期の設定より前に、「事業用の口座とカードを1つずつ用意する」ほうが効果があります。
同期できないときの原因と対処
「同期できない」という状態には、いくつか決まったパターンがあります。上から順に確認すれば、ほとんどはここで解決します。
原因を切り分けるときは、まず金融機関側で通常どおりログインできるかを確かめ、その後にfreeeのエラー表示を確認します。両方を同時に触ると、どの操作で状態が変わったのか分からなくなります。実務では、エラー表示だけを見て連携をやり直し、認証情報の更新が済んでいないケースがよくあります。金融機関側、freee側の順に確認し、同期が戻ったら最終同期日と明細の続き方まで見てください。
認証方式が変わった
金融機関側の仕様変更で再連携が必要になっているケースです。いったん連携を解除して、登録し直してください。同期エラーの原因としてはこれがいちばん多くあります。
パスワードの有効期限切れ
ネットバンキング側でパスワードの変更を求められると同期が止まります。金融機関側でパスワードを更新してから、freeeの登録情報も更新してください。
ワンタイムパスワード
ログインのたびにワンタイムパスワードの入力が必要な設定になっていると、自動同期ができないことがあります。金融機関のサービス内容を確認してください。
プランの同期件数の上限
法人プランは20件・50件・100件の上限があります。口座やカードを増やしているうちに上限に達していないか確認してください。
プラン未契約になっている
プラン未契約の状態になると口座連携は随時解除され、同期が停止します。取り込み済みのデータは残っているので、再契約して連携し直せば再開できます。
明細の保有期間切れ
金融機関が明細を保有する期間を過ぎると取り込めません。しばらく放置していた口座は、過去分をCSVで入れることになります。
それでも取り込めない明細はCSVで入れる
多くの金融機関は、ネットバンキングから明細のCSVをダウンロードできます。freee会計の明細インポート機能で取り込めば、同期できない期間も埋められます。
問題は、同じ期間を同期とCSVの両方で入れてしまうことです。同じ明細が2回入り、残高が合わなくなります。作業を始める前に「どの期間をどちらの方法で入れるか」を紙に書いてから進めてください。
取り込み後は、すぐに勘定科目を直すのではなく、まず明細の始まりと終わりが予定した期間に合っているかを見ます。次に、同期済みの明細と日付や摘要が重なっていないかを確認します。差があれば、仕訳を登録する前にインポートした範囲を戻して原因を整理してください。実務では、残高の確認を最後に回すより、取り込んだ直後に照合するほうが修正箇所を見つけやすくなります。
二重計上は残高が合わない原因の第1位です。取り込む前に「どの期間をどちらの方法で入れるか」を決めてください。
クレジットカードで気をつけること
クレジットカードは、利用した日と口座から引き落とされる日がずれます。法人なら未払金、個人なら未払金や事業主借を使って処理しますが、どちらの方法で通すかを最初に決めておかないと、期をまたぐたびに迷います。
もうひとつ、経理の実務として重要なのが証憑です。カードの利用明細だけでは、経費の証明として足りない場合があります。インボイス制度のもとでは、仕入税額控除を受けるために原則として適格請求書が必要になるためです。
この点はクレジットカード利用明細だけで経費にできる?レシートや領収書との違いを解説で詳しく整理しています。カードで支払ったものほど、領収書の保存を忘れやすいので注意してください。
よくある質問
個人の口座を同期しても大丈夫ですか?
同期自体はできますが、生活費の明細まで取り込まれるため作業が増えます。事業用の口座を分けることをおすすめします。
同期は自動で行われますか?
自動で行われますが、金融機関側の認証やパスワードの状況によって止まることがあります。月に一度は最終同期日を確認してください。
口座を解約したらデータは消えますか?
すでにfreeeに取り込まれた明細は残ります。連携設定だけを解除してください。
同期できる口座数を増やせますか?
法人プランでは上位プランに変更すると上限が増えます(20件→50件→100件)。

