【石岡市】創業・起業のための地域データガイド|人口・産業・支援制度でわかるビジネス環境
茨城県南部、かつて常陸国の国府が置かれ「常陸府中」と呼ばれた石岡市。
令和7年国勢調査の速報値では人口67,416人、令和2年比−7.7%という、茨城県平均(−2.6%)の3倍近い減少率を記録しました。ただし内訳を見ると、転出よりも死亡による自然減が主因で、単純に「人が出ていく街」とは言い切れません。年に一度、常陸國總社宮例大祭「石岡のおまつり」に53万人が集まり、年間観光客の4割が9月に集中する極端な季節偏在、そして立地によって上限額が3倍変わる創業支援事業費補助金など、創業判断に直結する石岡市固有のデータを、一次資料から整理しました。
この記事でわかること
- 石岡市の人口規模・年齢構成と、人口減少率−7.7%の実際の内訳(自然減か社会減か)
- 石岡地区(市街地・工業)と八郷地区(農村部)でまったく性格が異なるエリア特性
- 「石岡のおまつり」に象徴される、9月に集中する極端な季節偏在の観光需要
- 製造品出荷額3,101億円を支える柏原工業団地など、産業構造とBtoB市場
- 立地で上限額が3倍変わる創業支援事業費補助金など、使える補助金・融資・相談窓口
1. 石岡市の基本プロフィール
2. 人口データで読む石岡市
令和7年国勢調査の速報値で、石岡市の人口は67,416人。
2-1. 人口規模と推移
令和7年国勢調査の速報値で、石岡市の人口は67,416人。令和2年から5,645人、−7.7%の減少です。茨城県全体の減少率(−2.6%)の3倍近く、県内でも減少幅が大きい部類に入ります。
ただし、この減少を「転出が多い」と早合点するのは危険です。令和6年の人口動態を見ると、自然増減は△831人(出生283人・死亡1,114人)、社会増減は△178人(転入2,088人・転出2,266人)。自然減が社会減の4倍以上を占めており、減少の主因は転出超過ではなく、死亡による自然減です。年少人口9.6%・高齢化率35.8%という年齢構成を踏まえると、「人が逃げている街」というより「高齢化が先行して進んでいる街」と捉えるほうが実態に近いといえます。
創業時の目線:−7.7%という数字だけを見て「客がいなくなる街」と判断するのは早計です。転出超過が主因なら商圏そのものが縮むリスクが大きいですが、石岡市の場合は高齢化に伴う自然減が主因のため、高齢者向けサービスや在宅医療・介護関連、相続・空き家関連の需要はむしろ増える局面にあります。
2-2. 年齢構成 ― 誰が住んでいる街か
令和7年10月1日時点の推計で、年少人口(15歳未満)9.6%、生産年齢人口(15〜64歳)54.6%、老年人口(65歳以上)35.8%。老年人口の割合が3分の1を超え、県平均を大きく上回る高齢化水準です。
創業時の目線:年少人口が1割を切っている一方、生産年齢人口も54.6%とまだ半数以上を占めます。子育て関連の新規業態は市場が狭いことを前提に、逆に高齢者向け・現役世代向けサービスの二本立てで設計するのが現実的です。
2-3. 世帯構成 ― 単価と客層を決める要素
世帯数は28,053世帯、1世帯当たり人員は2.40人。単身・二人世帯が一定の割合を占めていることがうかがえます。
創業時の目線:大容量・大人数向けの商品設計だけでなく、少量・個食・時短ニーズにも目を向ける必要があります。特に高齢化率の高さを踏まえると、高齢者の単身・夫婦世帯向けの小分け商品や御用聞き型のサービスは相性が良いはずです。
2-4. 昼間人口と商圏 ― ベッドタウン化のデータ
令和2年国勢調査によると、石岡市の昼間人口は68,362人、夜間人口は73,061人で、昼夜間人口比率は93.6。100を下回っており、日中は市外へ通勤・通学する人の方が、市内に流入する人より多いことを示しています(平成27年は91.6で、比率はやや改善)。
石岡駅から東京駅までは最速1時間38分(上野経由・乗換0回)、土浦駅までは16分。特急「ときわ」が全列車停車し、東京・土浦方面への通勤圏に位置することが、この昼夜間人口比率の背景にあります。
創業時の目線:昼夜間人口比率93.6は、水戸市(109.2)のような「日中に人が集まる街」とは逆の構造です。平日昼間のオフィス街需要を当て込むビジネスより、朝夕の通勤時間帯や休日に地元住民を相手にする業態のほうが、石岡市の人口構造には合っています。
2-5. 外国人住民
外国人住民数は1,484人(39か国)。基準時点は令和6年4月1日。国籍別ではベトナム307人、フィリピン186人、タイ134人、中国132人、インドネシア130人が上位を占め、特定国籍への偏りは大きくありません。
創業時の目線:柏原工業団地など製造業の集積を背景に、技能実習・特定技能などで働く外国人住民が一定数いるとみられます。多言語対応の生活支援サービスや食材店には、限定的ながら需要の余地があります。
3. エリア別の特徴 ― どこで開業するかで別のビジネスになる
石岡市は2005年(平成17年)10月1日、旧石岡市と旧八郷町が対等合併して誕生しました。
石岡市は2005年(平成17年)10月1日、旧石岡市と旧八郷町が対等合併して誕生しました。合併から20年以上が経ちますが、二つの地区の性格は今もはっきりと分かれています。
JR石岡駅を中心とした市街地・住宅地が広がるエリアです。駅周辺にはウェルサイト石岡(ヨークベニマル・ニトリ・ユニクロ・ケーズデンキ等)、ピアシティ石岡中央(カスミフードスクエア・西松屋・TSUTAYA等)といった商業施設が立地し、市西部の柏原工業団地には東洋製罐・パナソニックなどの工場が集まります(詳細は4-4)。
このエリアには、飛鳥〜平安時代に常陸国の国府(律令国家の地方役所)が置かれていました。石岡市立石岡小学校の校庭地下には国史跡「常陸国府跡」が眠り、平成10〜18年度の発掘調査で、7世紀末から11世紀まで約300年間にわたる国庁の変遷が確認された、全国的にも珍しい遺跡です。近くには国特別史跡「常陸国分寺跡」(昭和27年3月29日指定)もあります。「常陸府中」と呼ばれたこの街が、現在の「茨城県」という県名の発祥地とされています。歴史・文化を軸にした観光・飲食業を考えるなら、押さえておくべき土地の背景です。
筑波山・足尾山・加波山に囲まれた八郷盆地に広がる農村エリアです。梨・栗・柿・ぶどうなどの観光果樹園や酪農が盛んで、市の農業を支えています。廃校となった旧朝日小学校を活用した体験交流施設「朝日里山学校」(石岡市柴内630/電話0299-51-3117/8:30〜17:00、月曜休)では、地元食材・農業・茅葺き民家などと連携した体験プログラムを提供しています。市西部を南北に走る「フルーツライン」沿いには観光果樹園が点在し、「やさと温泉」も地域の拠点の一つです(施設の詳細な営業情報は本調査では確認できませんでした)。
八郷総合支所で空き家バンクの登録相談会が開催されるなど、移住・定住先としても案内されている地区です。田舎暮らし志向の移住者を相手にする店舗・サービスは、石岡地区とは別の設計が必要になります。なお、八郷地区単独の人口統計は公式資料からは確認できませんでした。
毎年9月に開催される常陸國總社宮例大祭「石岡のおまつり」は、関東三大祭りの一つとされる石岡市最大のイベントです。茨城県観光客動態調査によれば、令和6年の来場者数は533,000人(9月14〜16日の3日間、前年比101.9%)。石岡市全体の年間観光入込客数1,430,500人のうち、9月単月だけで578,700人と、年間観光客の40.5%が9月に集中しています(他の月は月あたり平均7万人台)。
創業時の目線:おまつり期間の3日間に特化した屋台・臨時出店型のビジネスと、通年で集客する飲食・小売業は、石岡市ではまったく別の事業計画になります。「おまつりに賭ける」のか「おまつり以外の11か月をどう食べていくか」を、開業前に決めておく必要があります。
4. 産業構造 ― この街のお金はどこから来るのか
令和2年国勢調査ベースで、第1次産業7.5%(2,387人)、第2次産業29.1%(9,253人)、第3次産業63.4%(20,148人)。
4-1. 産業別の就業者構成
令和2年国勢調査ベースで、第1次産業7.5%(2,387人)、第2次産業29.1%(9,253人)、第3次産業63.4%(20,148人)。県都・水戸市(第3次産業79.0%)と比べると第2次産業の比率が高く、柏原工業団地を中心とした製造業が雇用を支えていることがわかります。
創業時の目線:第2次産業就業者が約3割を占めるということは、工場勤務者向けの飲食・弁当・日用品需要が一定のボリュームで存在するということです。オフィス街型ではなく、工場・工業団地の通勤動線を意識した業態は検討の価値があります。
4-2. 事業所数と従業者数
令和3年6月1日現在、市内の全産業(公務を除く)事業所数は2,846事業所、従業者数25,465人です。
| 業種 | 事業所数 | 従業者数 |
|---|---|---|
| 小売業 | 486 | 3,573人 |
| 製造業 | 274 | 5,567人 |
| 卸売業 | 103 | 825人 |
出典:石岡市統計資料(令和3年6月1日現在)
4-3. 商業(卸売・小売)の市場規模
茨城県「市町村のデータ」によれば、石岡市の年間商品販売額は1,569億円(令和2年)。県内主要市と比較すると次の通りです。
| 市町村 | 年間商品販売額(令和2年) |
|---|---|
| 水戸市 | 1兆5,687億円 |
| つくば市 | 5,907億円 |
| 土浦市 | 5,087億円 |
| 日立市 | 3,176億円 |
| ひたちなか市 | 3,072億円 |
| 神栖市 | 2,446億円 |
| 古河市 | 2,445億円 |
| 筑西市 | 1,876億円 |
| 石岡市 | 1,569億円 |
| 取手市 | 1,302億円 |
| 鹿嶋市 | 1,207億円 |
| 龍ケ崎市 | 1,087億円 |
| 牛久市 | 1,058億円 |
| 守谷市 | 1,028億円 |
| 笠間市 | 1,012億円 |
| 大洗町 | 160億円 |
商業拠点としての土浦市・つくば市には及ばないものの、取手・龍ケ崎・牛久・守谷といった県南の他都市を上回る商業規模を持っています。
創業時の目線:石岡市は「県南の大都市」ではありませんが、周辺の県南市町と比べて商業集積が薄いわけではありません。ウェルサイト石岡・ピアシティ石岡中央という2大商業拠点に加え、独立系の小売・飲食が入り込む余地は残っています。
4-4. 製造業・農業など地域の基幹産業
製造品出荷額等は3,101億円(令和5年、従業者4人以上)。市西部の柏原工業団地(面積1,658,951㎡=約50万坪)には45社が立地し(100人以上規模12社、50〜99人規模7社、50人未満26社)、従業者数は約4,000人。金属製品・製缶、電気部品、化学、製紙、医薬品などの企業が集積し、パナソニックの工場もここにあります。
農業面では、販売農家1,633戸・自給的農家1,061戸、農業従事者の平均年齢66.95歳(いずれも令和2年2月1日現在)。梨・栗・柿・ぶどうなどの果樹と酪農が中心で、八郷地区がその主産地です。農業産出額(金額ベース)の市町村別データは、本調査では一次資料から確認できませんでした。
創業時の目線:柏原工業団地の45社・約4,000人は、BtoB営業先としても、BtoC(工場勤務者向け飲食・小売)の顧客としても無視できない規模です。一方、農業従事者の平均年齢67歳という数字は、農業関連の機械化・省力化サービスや、後継者不足を前提にした農地活用ビジネスの余地を示しています。
5. 石岡市を代表する企業・地場産業 ― 取引先候補として
石岡市に本店(本社)を置くことを登記情報等で確認できた企業は次の4社です。
石岡市に本店(本社)を置くことを登記情報等で確認できた企業は次の4社です。求人サイト等には他にも市内所在として掲載される企業がありますが、本記事では登記上の本店所在地を確認できたものに絞って掲載しています。
| 企業名 | 業種 | 所在地・備考 |
|---|---|---|
| 府中誉株式会社 | 酒造業 | 石岡市国府5-9-32/銘柄「渡舟」/0299-23-0233 |
| 石岡酒造株式会社 | 酒造業 | 石岡市/日本吟醸酒協会加盟蔵元 |
| 東日京三電線株式会社 | 電線製造業 | 石岡市 |
| 日本ナショナル製罐株式会社 | 製缶業 | 石岡市 |
地場産業:かつて酒造業が盛んだった街
石岡市は水運と地下水に恵まれ、かつて酒造業が盛んな地域でした。現在も府中誉(渡舟)・石岡酒造・白菊酒造(廣瀬商店)の3つの蔵元が市内で操業を続けています。市の観光ページ等では「関東の灘」という呼び方が使われていますが、その呼称の由来を裏付ける一次資料は本調査では確認できませんでした。紹介する際は「かつて酒造業が盛んだった街」という確認できる事実の範囲にとどめるのが正確です。
進出企業(本社は市外)
柏原工業団地を中心に、東洋製罐(石岡工場)、パナソニック(工場)、ソントン食品工業(石岡第一・第二工場)など、いずれも本社を市外に置く大手メーカーの生産拠点が立地しています。取引先・雇用の受け皿としては大きい存在ですが、「石岡市の企業」として紹介するのは正確ではなく、進出企業として区別しています。
創業時の目線:登記上の本店が市内にある企業自体は多くありませんが、柏原工業団地の進出企業を含めれば、部品供給・物流・食堂運営・清掃などの下請け・関連需要は相応に存在します。地場の酒蔵3社は、飲食店の仕入れ先やお土産・ギフト業態との相性が良い取引先候補です。
6. 創業支援制度とお金の話
石岡市は産業競争力強化法に基づく創業支援等事業計画の認定を受けており、「経営」「財務」「人材育成」「販路開拓」の4分野の支援を受けると、市から証明書が交付されます(手数料無料、最終受講日から2年以内に申請)。
6-1. 特定創業支援等事業 ― まず最初に取るべき証明
石岡市は産業競争力強化法に基づく創業支援等事業計画の認定を受けており、「経営」「財務」「人材育成」「販路開拓」の4分野の支援を受けると、市から証明書が交付されます(手数料無料、最終受講日から2年以内に申請)。
| 優遇内容 | 具体的な効果 |
|---|---|
| 登録免許税の軽減 | 株式会社設立時の税率が0.7%→0.35%に軽減 |
| 創業関連保証の特例 | 信用保証協会の無担保・第三者保証人なしの保証が利用可能に |
| 日本政策金融公庫の融資 | 「新創業融資制度」の自己資金要件を満たしたものとみなされる |
実施機関:石岡商工会議所(0299-22-4181)、石岡市八郷商工会(0299-43-0247) 窓口:石岡市役所 商工観光課(直通0299-23-7741/代表0299-23-1111)。申請前に1か月前を目途とした事前電話相談が必須です。
6-2. 石岡市独自の補助金 ― 立地で上限額が3倍変わる
石岡市の目玉制度が石岡市創業支援事業費補助金です。令和8年度は令和8年4月15日〜令和9年1月29日の期間で募集中(申請の1か月前を目途に商工観光課への事前相談が必要)。
最大の特徴は、改修費補助の上限額が開業する場所によって3段階に分かれていることです。
| 立地区分 | 改修費補助の上限額 |
|---|---|
| 都市機能誘導区域・中心市街地活性化区域内 | 150万円 |
| 都市機能誘導区域内(上記以外) | 80万円 |
| 都市機能誘導区域外 | 50万円 |
これに加えて、家賃補助(月額5万円)と登録免許税補助(最低税額の2分の1)も用意されています。補助率は補助対象経費の総支出額の2分の1以内。対象は創業前または創業後5年以内の事業者で、特定創業支援等事業の市長証明を受けていることが必須要件です。
創業時の目線:同じ改修費でも、駅周辺の都市機能誘導区域内で開業するか、その外側で開業するかで補助上限が最大3倍(50万円→150万円)変わります。物件を決める前に、その住所が都市機能誘導区域・中心市街地活性化区域に該当するかを商工観光課に確認する価値があります。
このほか、空き家バンク登録物件を活用する場合は「石岡市空家バンク活用促進補助金」(不動産仲介手数料の2分の1以内、上限5万円)も利用できます。
問い合わせ:石岡市役所 商工観光課 0299-23-7741
6-3. 融資
石岡商工会議所を窓口に、以下の制度融資が利用できます。
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| マル経融資 | 担保・保証人不要。商工会議所独自の利子補給制度あり |
| 自治金融・振興金融 | 信用保証料を年1.35%を上限に石岡市が補助(石岡市中小企業事業資金信用保証料補給金交付要綱) |
融資限度額や具体的な金利については、商工会議所・要綱ページからは確認できませんでした。申込みの際は石岡商工会議所(0299-22-4181)に直接確認してください。
6-4. 相談窓口・コワーキング
| 窓口 | 所在地 | 連絡先 |
|---|---|---|
| 石岡商工会議所 | 石岡市府中1-5-8 | 0299-22-4181 |
| 石岡市八郷商工会 | 石岡市八郷2009-3 | 0299-43-0247 |
| 石岡市役所 商工観光課 | 石岡市石岡一丁目1番地1 本庁舎2階 | 0299-23-7741 |
コワーキングスペース
石岡駅西口交流施設の2階には、無料で使えるコワーキングスペースがあります(フリーWi-Fi・電源席あり)。2階交流スペース・シャワースペース・サイクルステーションは令和5年3月1日から供用開始、1階のチャレンジショップ・カフェは令和7年10月10日にオープンしています。
創業時の目線:駅前に無料のコワーキングスペースがあるのは、開業準備中の個人事業主・小規模法人には大きな支えです。自己資金を抑えたい創業初期の作業拠点として、まず活用を検討する価値があります。
7. 開業手続きの窓口(保健所・許認可・税務)
飲食店営業許可:石岡市は県の土浦保健所 衛生課の管轄です(土浦市・石岡市・かすみがうら市を管轄)。所在地は土浦市下高津2-7-46、電話029-821-5364。受付時間は月〜金(祝日除く)8:30〜12:00、13:00〜17:15で、営業開始の10日前までに申請が必要です。
法人市民税:法人税割は8.4%(令和元年10月1日以後に開始する事業年度から適用)。均等割は資本金等1,000万円以下・従業者50人以下の区分で年60,000円です。県内の法人税割は自治体によって差があり、8.4%=水戸市・取手市・筑西市・大洗町・笠間市・守谷市・龍ケ崎市、6.0%=牛久市・神栖市・鹿嶋市など。石岡市は8.4%組に入ります。
事業所税:事業所税は人口30万人以上の指定都市等が課税団体となる税で、石岡市(人口約6.7万人)は課税団体に該当しないとみられます。念のため石岡市税務課へご確認ください。
8. 石岡市で創業するときのチャンスとリスク
- 立地で上限額が3倍変わる創業支援事業費補助金(改修費最大150万円+家賃補助月5万円+登録免許税補助)― 県内でも手厚い部類の制度です
- 常陸国分寺跡(国特別史跡)・常陸国府跡(国史跡)=茨城県名発祥の地という、他市にはない歴史ストーリー資源
- 「石岡のおまつり」に53万人(令和6年)が集まる集客力。年間観光客の4割が9月に集中する分、その1か月を狙い撃ちする事業設計が可能です
- 柏原工業団地(45社・従業者約4,000人)と製造品出荷額3,101億円(令和5年)というBtoB市場
- 石岡駅西口交流施設の無料コワーキングスペースで初期費用を抑えられる
- 八郷地区は移住先として案内されており、空き家バンク・空き家バンク活用促進補助金など受け皿があります
- 人口減少率−7.7%は茨城県平均−2.6%の約3倍。ただし令和6年の内訳では自然減831人に対し社会減178人で、減少の主因は転出ではなく高齢化に伴う自然減です。「人が逃げている街」というより「高齢化が先行して進んでいる街」と捉えるほうが実態に近く、高齢化率35.8%・年少人口9.6%という構成を踏まえたサービス設計が必要になります。
- 昼夜間人口比率93.6(令和2年)は、日中に人口が流出するベッドタウン型の構造を示しています。石岡駅から東京駅まで最速1時間38分、土浦駅まで16分という立地は、平日昼間の顧客を市内だけに頼れないことを意味します。
- 石岡のおまつりに依存した季節偏在(年間観光客の40.5%が9月)。おまつり以外の11か月をどう食べていくかの計画がないと、観光関連業態は苦しくなります。
- 石岡駅の1日平均乗車人員は4,925人(2023年度)で、2000年度の6,964人から約29%減少。鉄道利用を前提にした集客は縮小傾向にあります。
- 中心市街地の空き店舗率や八郷地区単独の人口推移など、判断材料となる一部データが未整備で、現地での追加確認が必要な項目も残ります。
創業予定であれば、まず特定創業支援等事業の証明を取得したうえで、開業場所が都市機能誘導区域・中心市街地活性化区域に該当するかを商工観光課で確認し、補助金の上限額を見極めてから物件を決めるのが、石岡市では最も費用対効果の高い進め方です。
具体的な数字に落として考えませんか。
特定創業支援等事業の証明取得から、法人形態の検討、創業融資、開業後の資金繰りまで、つくば税理士事務所がデータをもとにご一緒に整理します。
データ出典
- 令和7年国勢調査 人口速報集計結果(茨城県)(2026年5月29日公表)
- 市町村のデータ(石岡市)/茨城県
- 令和2年国勢調査 従業地・通学地集計/茨城県
- 石岡市統計資料(外国人住民数・産業別就業者数・事業所数等)
- 人口動態の推移/石岡市
- 茨城の観光レクリエーション現況(令和6年観光客動態調査報告)/茨城県
- 常陸国府跡/石岡市
- 常陸国分寺跡/茨城県教育委員会
- 朝日里山学校/石岡市
- 柏原工業団地/石岡市
- 石岡市特定創業支援及び創業支援事業費補助金について
- 石岡市中小企業事業資金信用保証料補給金交付要綱
- 石岡商工会議所
- 石岡市八郷商工会
- 石岡駅西口交流施設カフェ及び休憩スペース/石岡市
- 食品営業許可・届出(土浦保健所)/茨城県
- 法人市民税/石岡市
- 石岡市空家バンク活用促進補助金
- 府中誉株式会社
- 日本ナショナル製罐株式会社(法人情報)
- 東日京三電線株式会社(gBizINFO)
免責:補助金・融資制度は年度ごとに内容や募集状況が変わります。申請前に必ず各窓口(石岡市役所 商工観光課 0299-23-7741 ほか)で最新情報をご確認ください。本記事の数値は2026年7月31日時点で公表されていたデータに基づいています。

