つくば市

【まとめ】つくば市のスタートアップ向け補助金|賃料補助・スタートアップ登録制度

佐藤

研究学園都市である「つくば」には、研究開発型スタートアップを対象とした市独自の補助制度があります。

本記事では、オフィス賃料を補助する「スタートアップ立地推進奨励補助金」と、支援の入口となる「スタートアップ登録制度」を中心に、税理士が制度活用のポイントを解説します。

まず登録したい「スタートアップ登録制度」

つくば,スタートアップ

つくば市の「スタートアップ登録制度」は、市内スタートアップの情報を市が集約する仕組みで、登録は無料です。

重要なのは、この登録が市のスタートアップ支援事業(補助金等)の対象要件の一つになっている点です。つくばで研究開発型の事業を行うなら、まず登録を済ませておきましょう。

スタートアップ立地推進奨励補助金(賃料補助)

つくば,補助金

令和8年度の制度では、令和8年2月1日以降に新たに市内に事業所を開設したスタートアップに対し、事業所の月額賃料(共益費・光熱水費を除く)の2分の1を補助します。

補助額は、補助事業期間が通算1年までは月額上限7万5千円、1年から2年までは月額上限3万円で、最大2年間受けられます。

補助金の交付対象となるポイント

この補助金を受けられる企業のポイントは、

大学発ベンチャー認定・国立研究開発法人発ベンチャー・J-Startup選定・支援機関のプログラム採択実績など所定の類型のいずれかに該当すること

つまり、「研究開発型で高い成長可能性を持つスタートアップ」であることを客観的に示す実績がある企業となり、いわゆる通常の飲食店や個人事業は対象外となります。

つくば,補助金

主な要件は次のとおりです。

  • スタートアップ登録制度に登録している(または見込み)こと
  • 申請日時点で創業10年未満であること
  • 大学発ベンチャー認定・国立研究開発法人発ベンチャー・J-Startup選定・支援機関のプログラム採択実績など所定の類型のいずれかに該当すること
  • 自ら賃貸借契約を結び住居用ではないこと
  • 市税の滞納がないことなどです。
Q
要件一覧(タップで開く)

次の各号のいずれにも該当するスタートアップであること。

  1. つくば市スタートアップ登録制度に登録している、又は登録する見込みがあること。
    (注釈)つくば市スタートアップ登録制度については、以下のリンクをご確認ください。
  2. 申請日時点で、創業10年未満であること。
  3. 次のいずれかに該当するもの。
    ア)大学発ベンチャーとして認定されているもの
    イ)国立研究開発法人発ベンチャー、独立行政法人発ベンチャー、又は国立研究開発法人若しくは独立行政法人から技術移転ベンチャーとして認定されているもの
    ウ)J-Startup、J-Startup Impact、又はJ-Startup localとして選定されているもの
    エ)申請日から遡って2年以内に独立行政法人日本貿易振興機構のグローバル・スタートアップ・アクセラレーションプログラムに採択された実績があるもの
    オ)スタートアップ支援機関連携協定に参画する機関(以下「Plus参画機関」という。)が実施する補助事業又は伴走支援型の人材育成プログラムに採択された実績があるもの(申請者に属する個人又はグループメンバーが会社法(平成17年法律第86号)第329条第1項の役員であるものを含む。)
    カ)Plus参画機関から直接出資又はLP出資を受けたファンドから出資されているもの
    キ)申請日から遡って2年以内に茨城県ベンチャー企業海外展開支援事業又は茨城県ベンチャー企業成長促進事業に選定された実績があるもの
    ク)申請日から遡って2年以内につくばスマートシティ社会実装トライアル支援事業に選定された実績があるもの
    ケ)申請日から遡って2年以内につくば市未来共創プロジェクトに選定された実績があるもの
    コ)令和8年2月1日から令和9年1月31日までに、市内に事業活動の拠点となる事業所として、装置及び薬品を用いて物理及び化学の研究及び実験を行うための共同利用型の研究・実験室の賃借を開始、又は開始を予定しているもの。ただし、第4号のイに該当するものは、それ以前に賃借を開始した場合も対象とする。
  4. 市内に事業活動の拠点となる事業所を開設し、次のいずれかに該当するもの。ただし、つくば市産業振興センターで開設したものを除く。
    ア 令和8年2月1日から令和9年1月31日までに、市内に事業活動の拠点となる事業所に係る賃借を開始、又は開始を予定しているもの。
    イ 令和7年4月1日から令和8年3月31日までに当該補助金の交付決定を受けた補助事業者のうち、前年度の補助事業において賃借を行った事業所に係る賃借を、令和8年4月1日以降も引き続き行っているもの。
  5. 開設する事業所について、自ら賃貸借の契約をするもの。
  6. 開設する事業所について、貸主と利害関係者でないもの。
  7. 開設する事業所を住居の用に供しないもの。
  8. 補助事業期間終了後も引き続き市内で事業活動を行う見込みがあるもの。
  9. 事業活動を行うために必要となる法令を順守しているもの。
  10. 市税の滞納がないもの。
  11. 開設する事業所の賃借料について、当該補助金以外に、つくば市の補助金や助成金の支給を受けていないもの。
  12. 過去3年度以内に当該補助金の支給を受けていないもの。ただし、4のイに該当するもので、前々年度につくば市スタートアップ立地推進奨励補助金の支給を受けていないものは除く。
  13. 前号の規定にかかわらず、過去につくば市スタートアップ立地推進奨励補助金の支給を受けた事業において賃借を行った事業所と同一の事業所を賃借し、補助対象経費としていないもの。ただし、第4号のイに該当するものは除く。
  14. 過去にスタートアップに関するつくば市の補助金において、規則第16条第1項に規定する決定の取消を受けていないもの
  15. 過去にスタートアップに関するつくば市の補助金において、規則第18条第4項に規定する補助金の返還を命じられ、その納付日が納期日を超過していないもの

申請は令和9年1月末までですが、予算がなくなり次第受付終了となるため、事業所開設が決まったら早めにスタートアップ推進室へ相談する必要があります。

創業期に併用できるその他の制度

会社設立時には、特定創業支援等事業の証明書による登録免許税の半減と、新規創業促進補助金(登録免許税・定款認証費用の補助、上限12万5千円)が使えます。

詳細はこちらの記事でチェック!

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また、茨城県の創業支援融資を利用する場合には、つくば市の信用保証料補助金で調達コストを下げられ、賃料補助と組み合わせれば、創業初期の固定費と初期費用を大幅に圧縮できます。

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税理士が伝えたい税務上の注意点

補助金は原則として受け取った事業年度の収益(雑収入)に計上します。賃料補助のような経費補填型の補助金は、支払賃料が損金になる一方で補助金が益金になるため、資金繰りと納税予測の両面で織り込んでおくことが大切です。

まとめ

つくば市の賃料補助は、月額最大7万5千円・最大2年という手厚い内容です。

要件となる認定・登録には準備期間が必要なものもあるため、拠点開設の計画段階から逆算して動きましょう。

当事務所では、補助金を織り込んだ資金計画や会計処理のご相談を承っています。

(注)令和8年度時点の情報です。要件の詳細・予算状況はつくば市スタートアップ推進室へご確認ください。

ABOUT ME
佐藤
佐藤
税理士・公認会計士
東京都立大学(旧・首都大学東京)を卒業後、KPMGあずさ監査法人に入所。銀行・証券会社をはじめとする日系金融機関を中心に、監査業務に従事してまいりました。その後、茨城県つくば市にて税理士事務所を開設し、現在に至ります。
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