確定申告シーズンを終えて — 令和7年度税制改正でつくば市民の手取りはどう変わった?
令和7年度税制改正で「基礎控除」と「給与所得控除」が引き上げられ、いわゆる「103万円の壁」が見直されました。
今春の確定申告(令和7年分)から本格適用され、つくば市の多くのご家庭でも還付額や手取りに違いを感じた方が多いはずです。今後の年末調整に向けてポイントを整理します。
背景と詳細
令和7年度税制改正の目玉のひとつが、所得税の「基礎控除」と「給与所得控除(最低保障額)」の引き上げでした。
基礎控除は48万円から58万円へ、給与所得控除の最低額は55万円から65万円へ。合計で20万円分が積み増しされた結果、長く議論されてきた「103万円の壁」は実質的に「123万円」へと押し上げられています。
さらに、世帯収入や家族構成によっては、特定の所得階層で控除がさらに上乗せされる仕組みも盛り込まれました。
もう一つの大きな改正が、大学生年代のお子さんを扶養する世帯への「特定親族特別控除」の創設です。
19歳以上23歳未満の親族を扶養している場合、その親族の年収が一定額を超えても、段階的に控除が縮小される仕組みに改められ、扶養から外れた瞬間に親の税負担が一気に増える「崖」が緩和されました。
これは、アルバイトをするお子さんを抱える家庭にとって、家計と進路設計の両面でうれしい改正です。
これらの改正は令和7年分(2025年1月〜12月の所得)から適用されています。今春(令和8年2月17日〜3月17日)の確定申告で初めて反映され、e-Taxや確定申告書等作成コーナーもこの新制度に対応する形でアップデートされました。給与所得者の方は、今年末(令和8年12月)の年末調整で再度この新しい控除額が適用される流れとなります。
つくば市民への影響・ポイント
研究学園都市として共働き世帯や、筑波大学・研究機関で学ぶお子さんを持つご家庭が多いつくば市では、今回の改正の恩恵を受けやすい構造です。
たとえば、配偶者がパート勤務をしているご家庭では、「年収を抑えなければ」という意識が和らぎ、もう少し働きやすくなった方も多いでしょう。
大学生のお子さんがアルバイトで年収123万円を多少超えても、世帯全体の手取りが急減しにくくなった点も大きな安心材料です。
注意点としては、勤務先で扶養控除等申告書を提出する際の「源泉控除対象親族」の欄や、配偶者控除等申告書の記載が新制度に合わせて変わっていることが挙げられます。
年末調整書類が届いたら、空欄や旧基準のままになっていないか必ず確認しましょう。また、市役所への市民税・県民税の申告にも影響するため、確定申告をしなかった方も、つくば市役所市民税課からの通知に目を通しておくと安心です。
今回の改正は、物価高が続くなかで「働き控え」を生まないようにという狙いが色濃く出ています。
控除額が増えるだけでなく、家族の働き方や進学に伴う収入変化に柔軟に対応できるようになったことは、子育て世代の多いつくば市にとって追い風です。
今春の還付額に違和感があれば早めに確認を。年末調整までに最新の家族構成・収入見通しを整理しておくことで、来年の手取りをさらに最適化できます。
出典
国税庁 報道発表(https://www.nta.go.jp/information/release/index.htm)
e-Tax「令和7年度税制改正等に係る対応等について」(令和8年1月5日)
e-Tax お知らせ一覧(https://www.e-tax.nta.go.jp/topics/index.htm)
つくば市 新着情報一覧(https://www.city.tsukuba.lg.jp/news_list.html)

